疫病神と詰将棋

限られた経験と知識、極端に狭い視野、相手の立場を考慮する思慮に欠け、自分の都合だけで恣意的な判断、ウソでもなんでもありで言いたい放題。そのうえ言葉の定義がはっきりしないから何を言ってきても何をいっているのか判然としない。言っていることを理解しようとするのだが、かなりの想像力をもってしても理解した気になれない。そのような人たちに限って野心と嫉妬心だけは人一倍、大根役者よろしく政治劇で無闇矢鱈に仕切りたがって不器用な演技をし続ける。
そのような人たちとは私生活でも仕事でもできるだけ付き合わないようにしている。ところが私生活ならいざしらず仕事ではどうしても関わりあわなければならない立場になってしまうことがある。やらなければならないことは山のようにあるから、そのような人たちとは必要最小限のその先の限界まで関係を薄くするよう心がける。俗な言い方をすれば「触らぬ(疫病)神に祟りなし」を決め込もうとするのだが、そこは疫病神、天使のようにさっぱりはしていない。できるだけ波風立てずにスルッと切り抜けようとしているところに、まるで正面衝突のような感じで体当たりしてくる。。
相手をしたくないと思っているところにいくら言ってきたところでお義理の相手しかしてもらえないくらい判る知能が多少はあってもよさそうなものなのだが、疫病神のオツムにはそのような気のきいたものはないらしい。一方的にこっちの能力や知識が足りないからだと主張してトレーニングしなければならないと押し込んでくる。
身をかわしているうちに、抑えてきた気持ちが切れてしまった。公言はばかるのだが、思い上がった口調や文面からドイツの優生学という名のウィルスはまだまだしっかり生き残っているとしか思えない。今まで何度も遭遇してきたが、今回のははばかるはばからないなどというレベルを超えてしまった。それはドイツが誇る世界遺産とでも言いたいくらいたちが悪い。偏見だと非難されようが、こっちにある事実は事実、紛れもない事実。些細な経験と事実から決めつけるなと言われるのを承知で言わせて頂く。できればドイツ人とは付き合いたくない。その尻馬にのって 跳梁跋扈でしか存在し得ない日本人は嫌いだ。
この結論、人間の知識のありようからすれば、非難しようもないだろう。人の知識は思考を通した知識の積分からなりたっている。常にごく微細な一部を知って、それを全体に積分することで情報を知識にしている。
トレーニングすると言うのはいいのだが、疫病神の疫病神という所以で何を言っているのか分からない。お互い共通語は英語。お互い母国語ではないハンディを抱えてはいるが、疫病神の英語はあまりに意味不明、おまけに文章の最後は文章も驚いたのか“!”で終わっている。そもそも言葉の定義などということを考えたこともないとしか思えない。定義があやふやだから幾つもの似たような言葉が適当に使われているし、あまりに広義の言葉でなんでもその言葉が包含してしまう。当然のこととして整合性などあるわけがない。あっちで言っていることと、こっちで言っていることの関連などあるのかないのか分からない。書いている本人も明日になったら何が書いてあるのか間違いなくはっきりしなくなる代物。もっとも、それに気が付く知能もないが。ちょっと後になって誰かに相互の関係を聞かれたら、支離滅裂な説明と聞いてくる方の知識がないからだと怒りだす。トレーニングと言うのは結構だが、その前にトレーニングに使用する資料をしっかり作ろうやと嫉妬に駆られるようなことのないようささやかなアドバイスをしてみたが、何もしない。疫病神の定義ではトレーニングとは厄病神の独演会で、落語や漫才と似ていて紙に書いた資料など存在しない。
言葉の定義がいい加減なうえにドイツ語なまりの聞きにくい英語で勝手なことを言われて、実業務で使用に値するReferenceになるものが何も残らないトレーニングを、しっかりしたトレーニングをしたと言われても困る。一回二回聞いたくらいで、それもいい加減な英語で聞いた全てを覚えられる人はいない。トレーニング資料を準備もせずに、口頭だけのトレーニングは受け入れ難いと疫病神を押し返した。きちんとした資料もない形ばかりのトレーニングのあげくに、こっちの無能を糾弾してきかねない。
疫病神が偉そうに立派なトレーニング資料としてパワーポイントのファイルを送ってきた。想像していた通りのわけの分からない文章というにはお粗末な文字列がのたくっている。説明を聞かなければ内容は分からないのがあたり前のパワーポイントの宿痾の欠点を差し引いてもお粗末のレベルにも達していない。 こんな資料を使って、電話でバカ話を聞いて、それがトレーングと言われても困る。
しょうがないから、一文字一文字、その言わんとしていることを想像しながら、真意を確認すべく質問と確認をリストにまとめた。誤解を招かいないよう言葉の定義−似たような言葉の関係に細心の注意を払って感情を抜きにした事務的な質問/確認表を書き上げた。それを疫病神に送ったとして何が起きるか?こっちが払っている言葉の定義に対する細心の注意に気づく知能はない。微に入り細に入り聞いている質問と確認に腹を立てるだけだろう。 なんであいつらは馬鹿なのか、ドイツ人なら誰でも知っていることまで下手くそな英語で聞いてくる、どうしようもないやつらだと馬鹿にして、腹立ちまぎれに追加説明が出てくれば出てきたでこれがまたパズルのような文章でしかない。その程度のことしか分からない程度のIQしかないからこのプロセスを何度も繰り返すことになる。それはほとんど無限ループに近い。
疫病神の知能レベルはしれているから、繰り返しているうちに、こう聞けばこう答えるだろう、ここを押せばあそこを押しかえしてくるか、あっちに逃げるかの予想がつくようになる。その予想も段々精度が上がって、こうすればこうなる。ああすればああなるという、まるでパブロフの条件反射のように手の内が分かってくる。そこまで行くと、もうこれは詰将棋のようなものになる。もっとも疫病神の中にはそこまでかと呆れる知能の持ち主もいて、何度も詰まっているのに気がつかない。詰められてしまったと知ったら怒り出すだろうし、こっちが詰められてしまったら、それこそ鬼も首でもとったかのようにお前たちがバカなんだと公言して押し込んでくるのが目に見えている。しょうがないから疫病神が攻めている気になっている詰将棋を続けてやる。いつまでこんなバカなことをと思いながらも、当面は詰めしてしまわないように、詰められてしまったことに気づかれないように注意しながら疫病神が手足を出せないように、一つ一つ動けなくしてゆくしかない。時間がかかるが稚拙な手を打つのは危険すぎる。詰まらないように適当にあしらっていればIQが低いから勝ってに自壊してくれるかもしれない。そうなれば頼まなくても誰か首を切りに出てくるだろう。
疫病神との付き合いは何をどうしたところで、何の実もない時間と体力の浪費以外のなにものでもない。疫病神も一匹二匹ならまだいいのだが群れをなされると、傭兵としては戦場放棄が頭をよぎる。疫病神に振り回される程度の人たちと仕事をしたところで実のある仕事にならない。仕事にならなければ企業としての存在があやうくなる。勝ってに危うくなるのは自業自得でしかない。それを傭兵のせいにされちゃ困る。傭兵は去るのみ。
2015/1/18